WE ARE LITTLE ZOMBIES


一日中戻ってこれなくなるから普段映画は劇場で観ないんですが、たまたまつけたラジオで聴いた曲が忘れられなくて映画館に行く羽目になりました。

WE ARE LITTLE ZOMBIESという映画で、少年少女が両親を亡くしてバンドを組んで…という話。


なんとなく自分に必要な予感がして、足を運んで本当によかった。
公開が1週間で終わってしまうところもあったので観た人は少ないかもしれないし、合う合わないがすごく人を選びそうなので良かったから観なよって感じじゃないんですが、私には気持ちいい画、音、感覚でした。


こんなに小さい頃じゃないけど私も学生のときに父を亡くして、それから極彩色でグロテスクで刺激的で目まぐるしい日々がやってきて、乗り越えたらその先になんかあると思ってたけどなにも無い。それからまた違う世界が広がっていくだけで、人生はセーブポイントも無いしリセットボタンはルール違反で、自分で選んでいくんだよそうだよねと思いながら、登場人物たちと一緒に冒険してくみたいな気持ちで観ました。

この映画、みんな両親が死んでしまうところからのスタートだし、大人は利用してくるし、世界はいつもと同じ早さで自分に関係なく回っていくし、常識とか毎日しなきゃなんないこととか、お金とか時間とか、一般社会で暮らしていくには大事にしなきゃいけないことをひとまず置いておいて、始終子どもたちの心の中のことを写してくんですよね。
えっ、それ結局どうなっちゃうの?ってこともいくつかあるんだけど、そこはあんまり彼らに関係なくて。
だから途中見づらかったりちょっとわかりづらいところもあるけど、大事なのはエモーショナルでなのでそこはいいし、いちいち考察を入れなくていいんだと思いました。

私はかつてそうだったとき、何がどうとかより私がどう思うかが重要なのに、大人は急かしてくるんですよ。社会の一員としてどうすべきか、損のないように仕方なくでも手足を動かせって言ってくる。
だから映画のなかの子たちが大人に見せる顔とかわざとそれっぽく選んだ言葉とかも、身に覚えがあるなと思ったんですよね。



同じ映画を何回も観に行く人って何なんだろうと思ってたけど、思い出すかもしれないことがあるからまた観たくなっちゃった。

映画、観るとずっと映画のままぼーっとしちゃうからあんま観ないけど、たまにはこういうのもいいかもなあっていうそんな休日でした。


さっき仕事の合間にスタッフの目を盗んで描いた


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