サーキットの娘たちへ-1-環境について


冒頭でもお伝えした通り、女性が増えてきているとはいってもまだまだ少ないのが現状です。
日本の総人口では女性のほうが男性より少し多いんですが、サーキットにいる=モータースポーツに関わっている女性が少なすぎるせいでもはや珍獣扱いです。
何をするにも女性だから、女性なのに、女性って…と、とにかく性別の重みというんでしょうかね…ついてるパーツが違うだけなのにいい意味でも悪い意味でも特別扱いが多いですね。

例えば桶スポでは女性料金てのがありまして、男性の半日料金で1日走れるんですよ。
これ私が女だからとかじゃなくて、父の代からの料金設定を引き継いでるだけなんですけど、これは"いい特別"ですよね。
よくうちのようなミニサーキットで女の人が転ぶと男性たちがわらわらと助けに入っちゃって赤旗になる、って小咄があるんですけど……これもまぁ"有り難い特別"なのかもしれません。
だけど、実際女性のほうに話を聞いてみると「手助けしてほしいと頼んでいないのに自分がやるよと知らない人にバイクを触られた」「頼んでいないのに走り方をレクチャーされた」「勝手にパーツを買ってこられて勧められた」という、なんだかその男性にしてみれば知りたくなかったような意見も出てくることがあるわけです。
(皆さんマンスプレイニングという言葉を知っていますか?
どうも、男性の趣味だと思われて久しいサーキットでは、このような男性が多く存在するようです)

でも実は、ここには女性側の誤解もあって、桶スポ限らずサーキットでは転倒して困ってる人に常連さんがめちゃくちゃ親切にしてくれるってことが普通にあるし、誰彼構わずレクチャーしたがる人も多いのです。
だからサーキットに来る女性は、目立つ上にそういう人が多い場にいるんだなということで、この点についてはある程度諦めてもらう必要があるような気がします。

そんな中でも、やはりだれから見ても厄介だなという人がいるわけです。
女性は的になりやすい。
環境がそうさせるというより、そこに女性がいればどこであろうと厄介な人は寄ってくるし、またサーキットという場が女性たちのガードを緩くさせてしまっているということもあります。
どうしてもサーキットやレースの現場では、皆知っている人だから親切にすべき人だろう、というようなフィルターがかかってしまっているように思います。
その作用がよく働けば皆仲良くできるし、こんなに素晴らしいことはないのですが、悪いことを考える人にとっても居心地がいいのは問題ですね。


人気の投稿